自分の「力量」を知っておく~読書感想「心配事の9割は起こらない」
今日の読書感想はこちらから。
心配事の9割は起こらない 枡野俊明
この本は以前にも取り上げました。
今日は別の一節を紹介します。
自分の「力量」を知っておくこと
仕事をするうえで自分の「力量」「いい加減」を知っておくということはきわめて大切です。人間は「力量」に見合ったことしかできない。「いい加減」を知る人は、仕事はもちろん、すべてのものごとを堅実にこなします。これが信頼につながるのです。
自分の「力量」を知っているので、その範囲では確実にこなすことができ、かつそれによって相手を満足させることができるので、結果「信頼」を得ることができるというわけです。
私は「力量=経験」だと思っています。実務書を読んだり、研修で勉強したとしても、実務では様々な事例がありますので、机上の知識だけでは「力量」はつかないです。
実際の事例を経験することで自分の知識がブラッシュアップされ、この案件は処理できるという「力量」がついてきます。
勤務税理士時代にもいろいろな事例を経験しましたが、独立してからのほうが経験数は圧倒的に多いです。独立してからの期間のほうが短いのですが、数、質、ややこしさ(笑)どれをとっても経験値は上です。
かと言って「なんでもこい」という状況ではないですし、そのようなことは目指していいません。今は、全方向的でなく、特化した分野に絞って経験値を高めています。(いつかその「特化した分野」のお話しもしたいと思います。)
つまり、範囲を絞った中で、そこに集中して深堀りしていくことで「力量」を磨いていこうと考えています。そして、その分野に関しては「彼に声をかけよう」と思われるような「信頼」を得たいと思っています。
「信頼」、「信用」はビジネスの基本です。
信用しているから仕事を発注する、逆に信用しているから仕事を受ける、お互いの信用で商売は成り立っています。
独立してからはこの「信頼」、「信用」がとても大切だと痛感しています。
自分の「力量」を知ったうえで、「わたしはそれについて確実に満足させることができます」と答えることができ、それを繰り返すことで「信頼」を得ていく。これがわたしがいま考えている目標です。
不得意分野を知っておく
「できない自分」に、いたずらにぶつからないようにする。そうすれば、いたずらに心を掻き乱されたり、自信を失ったりすることがなく、いつも安定した心でいられるのです。
「できないこと」つまり「苦手なこと」を知っておくことも、自分の「力量」を知ることの大事な部分ではないかと思います。
わたしの場合は、特化分野以外ということになります。
ただし、特化分野以外だからすぐに断るということではなく、一度話を聞いて、より適した方を紹介するようにしています。
自分よりも適切な方を紹介することで、お互い満足してもらい、Win-Winの橋渡し役となるのです。
ここでも「信頼」できる人にしか紹介できないので、やはりビジネスの基本は「信頼」、「信用」だと思います。
自分を成長させること
ただし、自分の「伸びしろ」を見ておくこと。「力量」プラス2割を「限界値」として考えて、チャレンジする、足を踏み入れてみる価値は十分にある。
「力量」の話の最後に載っている一節です。
今までの話だと、自分の「力量」の範囲、頂上が固まってしまっている感じでしたが、そうではなく、「伸びしろ」も考えましょうということです。
現状を「限界値」と考えてしまうと、それ以上の成長は望めないのではないかと思います。「ここまででいいや」と満足せず、経験したことのない新しいことに挑戦することで、「力量」を伸ばすことができます。
昔、職場で「120%処理してこその仕事」と言われたことがありますが、文章どおりちょうど2割増しで処理することで、自分にとってプラスになるということなのですね。
新しいことに挑戦するためにも、自分の「力量」を知っておくことは大切だと思いますので、たまには仕事の棚卸しをしてみようと思います。
心配事の9割は起こらない: 減らす、手放す、忘れる「禅の教え」 (単行本)
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