「IF関数」に「AND関数」と「OR関数」を使って複数条件のデータ管理をしよう
以前にExcelのIF関数について紹介しました。
今日はそのIF関数にもう少し条件を付けてデータ管理する方法をお話します。
IF関数の中に、AND関数とOR関数を使う方法です。
「~、かつ、~」は AND
まずは、AND関数から紹介します。
これは「~で、かつ、~なもの」を選ぶ関数になります。英語のANDで考えるとわかりやすいと思います。
例えば、テストの成績管理で以下のような表を作成し、判定欄に、国語、数学ともに70以上のものは◯、それ以外は✖を表示させることとします。
IF関数式で表しますと、
IF(国語70点以上かつ数学70点以上、◯、✖)
ということになります。
ここで、最初の条件でAND関数式を使います。式は以下のようになります。
AND(A3>=70、B3>=70)
「( 」に中に条件を入力して、間に「,」を入るという簡単な構造になっています。
これをIF関数の「論理式」に入力すれば完成です。
あとは3行目からオートフィルでコピーすると全行に判定結果が表示されます。
IF関数の中でAND関数を使うことで複数の条件の設定ができます。
「~、または、~」は OR
それでは、もうひとつの関数、OR関数を紹介します。
こちらは、「~なもの、または、~なもの」を選ぶ関数になります。こちらも英語のORで考えるとわかりやすいと思います。
上の例で使ってみようと思います。
例の条件に、「◯のうちどちらかが90点以上だったら◎」という条件を追加しようと思います。
IF関数式で表しますと、
IF(国語70点以上かつ数学70点以上、IF(国語が90点以上または数学が90点以上、◎、◯)、✖)
となります。
2つ目の条件を、IF関数式の「正の場合」へもうひとつIF関数式を追加し設定します。
ここで、OR関数式を使います。式は以下になります。
OR(A3>=90、B3>=90)
式の構造はAND関数と全く同じです。IF関数式への入力は以下になります。
さらにもうひとつ条件を追加してみようと思います。
「✖のうち、どちらかが70点以上だったら△」という条件を追加してみます。
IF関数式で表すとかなり長い式になります。
IF(国語70点以上かつ数学70点以上、IF(国語90点以上または数学90点以上、◎、◯)、IF(国語70点以上または数学70点以上、△、✖))
3つ目の条件もOR関数式を使います。IF関数式への入力は以下になります。
ここで条件をまとめますと以下になります。
先ほどのIF関数式で判定した結果です。判定欄に自動に結果が表示されます。
条件は3つまでがおすすめ
以上のように、AND関数、OR関数はIF関数式に含めることで複数条件を設定することができます。
AND関数、OR関数ともに、「、」をはさむと条件を増やすことができますので、上の例で言いますと、3教科以上でも対応できます。基本的に無限に条件は増やせます。
しかし、例で3つ目の条件を設定しましたが、ここまでくるとIF関数式がややこしくなります。どこの設定を指しているIF関数式なのかがひと目ではわかりづらいです。
IF関数のときもお話ししましたが、条件は3つまでにしたほうがいいと思います。4つ以上の条件を設定しますと、式がややこしくなりますし、エラーが出た場合見つけにくいです。
IF関数にAND関数、OR関数を使いますと、データ管理が楽になり、効率良く作業をすることができますよ。